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2007年05月25日のひとりごと。

MinUnit — たった3行でできるテスト駆動開発

MinUnit — a minimal unit testing framework for C


たった3行というのは、poorな環境で開発してる組込ソフト開発では非常にありがたい存在です(一部折り返されてるため4行に見えます)。しかもその効果はたった2ファイルで確認できます。以下は、リンク元にあるサンプルコード。

/* file: minunit.h */
#define mu_assert(message, test) do { if (!(test)) return message; } while (0)
#define mu_run_test(test) do { char *message = test(); tests_run++; if (message) return message; } while (0)
extern int tests_run;



/* file minunit_example.c */
#include #include "minunit.h"

int tests_run = 0;

int foo = 7;
int bar = 4;

static char * test_foo() {
mu_assert("error, foo != 7", foo == 7);
return 0;
}

static char * test_bar() {
mu_assert("error, bar != 5", bar == 5);
return 0;
}

static char * all_tests() {
mu_run_test(test_foo);
mu_run_test(test_bar);
return 0;
}

int main(int argc, char **argv) {
char *result = all_tests();
if (result != 0) {
printf("%sn", result);
}
else {
printf("ALL TESTS PASSEDn");
}
printf("Tests run: %dn", tests_run);
return result != 0;
}



この場合、変数barがmu_assertマクロの条件 bar==5 に適合しないため error, bar != 5 が出力されます。『barが5じゃないよ』ってことですね。 int bar = 5;とすることで ALL TESTS PASSED が出力されます。


一見、昔からのprintfデバッグと同じようなことをしてるように見えますが、型(フレームワーク)にはめられてることで逆に本来の『テストをする』という目的がはっきりします。UnitTestツールなんてサーバーやPCアプリの開発じゃ常識なんでしょうが、組込方面ではなかなか普及してません。この辺のInformation TechnologyとEmbedded Technologyの融合が日本の組込屋を救う道だと考えています。ビジュアル面では、Eclipseのプラグインなどで実現されてるUnitTestツールに比べて非常に貧弱ですが、おかげでどんな環境にでも使えます。CppUnitやCUnitも試みましたが、MinUnitの導入障壁の低さは圧倒的です。

たった2ファイルで確認できる事はこれだけですが、C言語で開発してる人なら『MinUnitを使えるテスト駆動開発環境に育てていくこと』はそんなに難しくないはずです。かくいうわたくしも育て始めたばかりですが、『使えそうかも…』とちょっとでも思っていただけると幸いです。 ツイートツイート